魂の骨格 第40回 劉鳳役 声優 緑川光 スペシャルインタビュー

魂の骨格 第40回 劉鳳役 声優 緑川光

「S.H.Figuarts」より『スクライド』のもう一人の主役、劉鳳の最終形態がウェブ限定アイテムとしてリリース決定。さらにTV版のエピソードを再構築した『スクライドオルタレイション』の後編も同時期に公開となる。そこで今回は劉鳳を演じる緑川光さんにお越しいただき、『スクライド』に向けた思いやオモチャへの思い出などを語っていただきました。

■フィギュアーツでカズマが出た時、「劉鳳は出ないの?」って思ったんですよ。

――まずは幼少時のオモチャの思い出をお聞かせください。

緑川 超合金シリーズなどを普通に買ってもらってました。子供だったのでマジンガーZのロケットパンチとかよく無くしてましたよ(笑)。

すごく欲しかったのは5体合体のコン・バトラーVで、当時は買ってもらえなかったんですよ。近所で持っている子を見て「羨ましいなあ」と思った覚えがあります。お気に入りだったのは『グランプリの鷹』のトドロキスペシャルで、前後のパーツを交換できるのが楽しかったですね。あと『スタージンガー』のメカとか・・・ロボット好きな割には、子供の頃は乗り物が多かったですね(笑)。

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でもオモチャで遊んでいたのは小さい頃で、ガンプラが登場してからはプラモデルに切り替えました。なので『ガンダムW』のヒイロ・ユイ役に選ばれたときは、役をいただけた事とプラモが出る嬉しさが同時にありましたね。自分もガンプラを並んで買った世代なので、やっぱり嬉しかったです(笑)。

――現在コレクションしている物はありますか? 特にお気に入りのオモチャは?

緑川 (卓上の商品を見渡して)僕もこんな感じですよ(笑)。今のオモチャは色が付いてて良く動くし、浮かせて飾れるようスタンドも用意されている。本当に良い時代になりましたね(笑)。どの商品もグレードが高いので、それに見合うショーケースを買って並べてます。

もちろん全部気に入ってます。最近のお気に入りは「ULTRA-ACT」のミラーナイトですね。
あとクレーンゲームのフィギュアで出た人造人間16号。自分が関わった物はすべて・・・という訳ではありませんが、目に付いた商品はできるだけ手に入れています。それだけ自分のキャラクターが好きなのは良い事だと思いますよ。

自分が声を担当したキャラクターが商品になってて、それが精巧に作られていたら「ちょっと買おうかな」って気になりますからね。その流れは楽しいです。そうそう、ウェブ限定のS.I.C.ネガ電王とネガタロス、そしてイオン限定のS.I.C.極魂ネガ電王も買いましたよ。けっこう貢献してるでしょう(笑)。

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――ありがとうございます。では実際に「劉鳳 最終形態」をご覧になった印象をお聞かせください。

緑川 『スクライド』自体オモチャが出るような作品ではなかったので、当時は「なぜ出ないのか」とまでは考えませんでした。

ところが、このシリーズでカズマが出てしまったので、その時に「劉鳳は出ないのか?」って思ったんですよ。なので嬉しいですね。

最初の「劉鳳&絶影」は商品化に至る過程をネットで見てました。商品が届いた後は、ミラーナイトと絡めた写真を撮ってブログにアップしてます。とても楽しかったです(笑)。

僕はオモチャを買うとまず立たせるんですよ。
そして、どの角度から観てもカッコ良くなるよう調整し、写メを撮った後でようやくいじり始めるんです。で、すごく良いポーズが決まってしまうと、もう触るのをやめてしまうんです(笑)。

――絶影は3つの形態が存在しますが、緑川さん自身はどのタイプがお気に入りですか?

緑川 やはり最終形態ですね。最後にこんな姿になるとは思わなかったのでインパクトがありました。
装着型になった事でより前面に出たような気がしますし。でも、やはり絶影は全部好きですよ。第1形態は一番付き合いが長いし、第2形態も自分の想像を超えたパワーアップでしたからね。それぞれデザインこそ違いますが、水守のペンダントと同じ「+-」など面影が残っているところが面白いですね。

――間もなく『スクライドオルタレイション QUAN』がイベント上映されますが、劉鳳役として10年ぶりに『スクライド』に関わられた感想をお聞かせください。

緑川 当時と比べると自分の鮮度は落ちていると思いますが、今回の『オルタレイション』はファンサービス的な意味もありつつ、「今の自分が劉鳳にもう一度チャレンジしたら」という実験をさせてもらいました。もちろん、やるからには現在の自分のベストは尽くしています。

カズマ役の保志(総一朗)君はTVシリーズのDVDを観ずにアフレコに臨んだそうですが、僕は何話か観る事で当時の自分を再認識したんですよ。「ここは自分はこうやりたかったんだろうな。本当は」とか。たとえば叫んだ後に「ボソボソ」って台詞があると、喉が疲労しすぎて上手に囁けなくなってましたからね。そこを再びやるのは年齢的には厳しいですが、できるのであればリベンジしたいと思っていました。

――では「S.H.Figuarts」編の締めとして、商品化を希望するアルターをお答えください。

緑川 もちろん絶影の第2形態です。あれを商品化したら凄い迫力になると思いますよ。絶対に自立できないのでスタンドは必須ですけど(笑)。それ以外だと・・・やはりスーパーピンチですね(笑)。

■久々にゼロが飾れるのは嬉しいですね。個人的にはリーオーも出してほしいです。

――続いては「ROBOT魂 <SIDE MS> ウイングガンダムゼロ」についてお伺いします。

緑川 先に発売されたウイングガンダムゼロ(EW版)、そしてウェブ限定のウイングガンダム(EW版)もちゃんと買いました(笑)。そして今度はTV版のゼロですか?

TV版のゼロって割と商品化に恵まれなかったんですよ。
ゲームやオモチャで登場するのはEW(エンドレスワルツ)版ばかりで、その影に隠れてましたからね。
でも最近は『スーパロボット大戦』で活躍するようになり、さらにはこんなクオリティの高いフィギュアが出るのは嬉しいですね。

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――緑川さん自身のゼロに対する思い入れは?

緑川 2号ロボはサンライズアニメの王道なので、『W』にも新型が出ると知った時は嬉しかったです。
あと「ゼロシステム」などの設定も好きですね。僕は自分でも厨二病だと思うので(笑)。
あとネオバード形態もけっこう好きです。

最初はカトルが乗ってましたね。やがてヒイロがエピオンに乗り、ゼロにはゼクスが乗るんですが、ヒイロの一方的な主張で機体を交換してしまう。それに従ってしまうゼクスが可愛かったですね(笑)。でも僕はエピオンのデザインや色が好きなので、あっちに乗れた事も嬉しかったんですよ。あと実はメリクリウスも好きです(笑)。

当時はプラモデルも作って、TVの上とかに飾ってました。現在は既に手放してしまっているので、家のショーケースにいるのはEW版ばかりです。なので久々にTV版のゼロが飾れるのは嬉しいですね。

――TV版ゼロは商品化の機会が少なかったせいか、ユーザーアンケートでもリクエストが多いんですよ。

緑川 なるほど。ところでアンケートでトールギスはどうでした?
僕もゼクス役の子安(武人)さんもトールギスが大好きなんですよ。子安さん言ってましたよ。「もちろんIIIも格好いいけど、やはり最初のトールギスがほしい」って。あと個人的にはリーオーが欲しいです。あの機体はOZ系MSの開発過程で重要なポジションですからね。デザイン自体は非常にシンプルだけど、他の機体にしっかり影響を与えているのが凄いです。

もちろん初代ウイングは商品化される前提として、いずれは小説版『Frozen Teardrop』の白雪姫(スノーホワイト)まで繋がってほしいです。早くカトキさんデザインの設定画を見たいなぁ♪

■『QUAN』のクライマックス・・・カズマと劉鳳の対決は必見です。

――さて、今回は『スクライド』『ガンダムW』の商品の話題を中心にお伺いしましたが、緑川さんにまつわる新アイテムとして「COMPOSITE Ver.Ka サイバスター」の限定カラーが出ます。これは2012年3月に催される『スーパーロボット大戦』イベント「鋼の魂祭」の会場で限定販売されます。そして「ULTRA-ACT」ではグリッドマンが現在進行中です。

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緑川 サイバスターはカトキさんらしいディテールがよく表現されてますね。先に出ていた通常カラー版は僕も家に飾ってます。ところで、このポージングは実にカッコイイですね。感心しました。いや本当に(笑)。諸事情でイベントには出られませんが、自分が関わったメカの新バージョンが出るのは嬉しいです。もちろんグリッドマンも楽しみにしてます。
後は「スーパーロボット超合金」で『勇者特急マイトガイン』の飛龍と轟龍をぜひ!あれは初めて僕がレギュラーで関わったロボットなんですよ。なので思い入れは深いですね。

 

――では最後に『スクライドオルタレイションQUAN』の見どころと、ファンに向けたメッセージをお願いします。

緑川 『スクライドオルタレイション QUAN』がもうすぐ公開されます。
クライマックスのカズマとの対決は必見です。当時はアフレコ時に絵がなかったので想像で演技をしましたが、今回は最初から絵があるので絵に合わせた芝居を心掛けました。ここは自分でも凄くやりたかった事なので。あと今回の『QUAN』では劉鳳の新作カットも多いです。

そして『オルタレイション』でこの作品を知った方は、これを機にTVシリーズにも興味を持っていただきたいですね。保志君も僕も当時とは声質が変わってるので、今の僕らの声に慣れた方には違和感を感じるかも知れません。でも10年経った今でも面白い作品だと思うので、『オルタレイション』とTV版の両方に触れてほしいです。

そして「S.H.Figuarts 劉鳳 最終形態」。
前回の劉鳳よりもグレードアップしてます。叫び顔は特に素晴らしいですよ。

魂の骨格 第40回 劉鳳役 声優 緑川光

魂の骨格 第40回 劉鳳役 声優 緑川光
S.H.Figuarts 劉鳳最終形態 2012年3月9日(金)16:00~ ご注文受付開始


緑川 光(みどりかわ ひかる)
1968年5月2日、栃木県出身。
青二プロダクション所属。代表作は『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』(1991)の新条直輝、『南国少年パプワくん』(1992)のシンタロー、『勇者特急マイトガイン』(1993)の雷張ジョー、『新機動戦記ガンダムW』(1995)のヒイロ・ユイなど。また『電光超人グリッドマン』(1993)のグリッドマン、『爆竜戦隊アバレンジャー』(2003)の爆竜トップゲイラー、『仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事』(2008)のネガタロスなど特撮番組でも活躍している。



S.H.Figuarts [ S.H.Figuarts ]
「人型可動によるキャラクター表現の追及」をテーマにバンダイの可動フィギュア技術を凝縮した新スタンダードフィギュアシリーズ 「S.H.Figuarts(エス・エイチ・フィギュアーツ)」。"S.H."の名が示すSimple Style(静)とHeroic action(動)をコンセプトとした約14cmの可動モデルが"小さな宝物感"を呼び覚ます。

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