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魂の骨格 第24回 原型師 安藤賢司(極魂編)




著名造形作家による独特の解釈と、高度な造形で人気のS.I.C.シリーズのクオリティとディテールを120mmサイズに凝縮、造形を極めた原型師が技と魂を込め表現した力作をラインナップしているS.I.C.極魂。
今回の魂の骨格は、前回に引き続き造形の核を担い続けている安藤賢司氏に、S.I.C.極魂に対するものづくりについてお話を伺った。


■S.I.C.極魂

――2009年に登場のS.I.C.極魂ですが、ここ2年でだいぶラインナップが増えましたね。

安藤 初めに『S.I.C.極魂 仮面ライダー響鬼』を作ったとき、「よく動くし、おもしろいよね」とバンダイさんと話していて、直後に「じゃあ、もう少しバリエーションを増やしましょう」とすぐ次の原型を手掛けたんですよ。きっと、2体、3体…と並べるともっと楽しいよね、と。

――小さい分、コレクション性も高くなりますよね。

安藤 大きいサイズの商品はどうしても飾る場所を取ってしまうけど、小さければ場所を取らないので、数を並べた時におもしろい商品だとは当時から言っていたんですよ。
バンダイさんからは「毎月1個ずつ出しましょう」と、企画当初依頼を受けたんですけど、途中で僕が「すいません……、出来ません……」って(笑)。

――並べてディスプレイするのは、やはりS.I.C.極魂の醍醐味ですよね(笑)。

安藤 それだけにS.I.C.極魂にも、そろそろベースが必要なんじゃないかな……と思っています。やはり人型なので、足が小さいんですよ。それにライダーの決めポーズは、映像に携わるスタッフの方々がずいぶん頑張っていろんなポーズを毎回考えているだけに、小さなフィギュアを2本足だけで安定して立たせるには難しいところもあるので(笑)。

――重心的に立たせるのが難しそうなライダーは、けっこういますよね。

安藤 「こんなに上半身が重いものを立たせるの?」とかありますからね(笑)。
それに最近は遊んだものを写真に撮って楽しんでいる方もすごく多くて、そういう楽しみ方をするファンの中には、やはり“支え”となる台座を望んでいる方も多いと思います。

――一応、魂STAGEがサイズ的に使えるようですよ。

安藤 じゃ、それに今度ロゴだけでもちょっと入れて……(笑)。あと、本家のS.I.C.ではエフェクトセットが登場しますが、もしかしたらエフェクトパーツはS.I.C.極魂にも向いているかもしれませんね。写真を撮るとき、確かにエフェクトはネタとして効いてきますからね。



[ S.I.C.極魂 仮面ライダー響鬼 ]

■S.I.C.極魂ならではの魅力



[ S.I.C.極魂 オートバジン ]

――S.I.C.極魂とS.I.C.の違いについてお聞かせください。

安藤 S.I.C.極魂では、できるだけS.I.C.とは違うアレンジを行い魅せてくことを心掛けています。

――ただ、スケールダウンしただけではないんですね。

安藤 ええ。まぁ、バンダイさんの技術で、かなり縮めてくださるんですけど、そのままはちょっと。 ディテールやカラーリングを変えていたりしています。やりようないライダーもいますけど、できる限り変えよう、というのはありまして。

――特に変更が顕著なタイトルはありますか?

安藤 バイクシリーズの『S.I.C.極魂 マシントルネイダー』や『S.I.C.極魂 オートバジン』ですね。

――どのような仕様変更があったのでしょうか?

安藤 オートバジンはS.I.C.極魂で完全変形を再現しました。実は、S.I.C.で完全変形できなかったのがすごく悔しかったんです。 その大きさと重量のため、ギミックが塩ビ(ポリ塩化ビニル=PVC)だと支えきれなくなってしまって……。でもS.I.C.極魂なら軽量な分、完全変形のギミック入れても大丈夫でしょう、と。 本家S.I.C.のバイクは実車を基にしたプロップ(縮尺模型)のようなイメージで、フィギュア用に色んなオプションを付けて、そのうえでさらに商品化に落とし込んだ形状なんですよ。 だから、元のオートバイのイメージがすごく残っている形のうえに、変形ギミックを詰め込みました。ただS.I.C.極魂では、そこまで(元のオートバイのイメージに)こだわらない中で、むしろ完全変形を目指しましょう、と。


[ S.I.C. VOL.29 仮面ライダーファイズブラスターフォーム&オートバジン ]

――マシントルネイダーはいかがですか?

安藤 1箇所だけ差し替えますけど、「完全変形できるようにしましょう!」というのを目指した結果、若干アレンジも変えようとなりました。 あと本家S.I.C.のオートバジンも含めて、当時買ってくださったファンから、「いいけど気に入らないところもあるよ」という声もあったので、その辺りを反映しつつデザインも変えています。


[ S.I.C.極魂 マシントルネイダー ]

[ S.I.C. VOL.40 仮面ライダーアギト&マシントルネイダー ]


■S.I.C.極魂の今後の展開

――先ほどのお話では、ファンからの声を反映しているとありましたが、みなさんからの要望にもよく耳を傾けていらっしゃるんですね。

安藤 周りの友達からも、よく感想をいただくんですよ。「カッコいいと思いますけど、これ違うと思いますよ!」とか(笑)。

――生の声がすぐ届いてしまうんですね(笑)。

安藤 すぐ届きますね(笑)。あと、よく電話もかかってきますよ。それに今はネットでも直接、リアルタイムで感想が届くので、怖いと言えば怖いですけどね。

――それでもお客さんの意見を取りこんだチャレンジにもつながるわけですから、素晴らしいですね。

安藤 リベンジというか、不満のあるところは、次も何とかしようとなりますからね。

――そういう意味では、S.I.C.極魂はすごく見どころが多くなるシリーズですよね。

安藤 シリーズとしても、またギミックを変えるなど、まだまだ成長過程にあるんですよ。もちろん、細かいことはいくらでもできるんですが、リーズナブルな中で実現しなくてはならないとか、難しいところもありますが。

――でも、あのサイズで完全変形含めて、ギミックの再現は、相当苦労されているのでは?

安藤 そうですね、それは(笑)。でも、逆に言うと商品になるのは楽しいところでもあるので、苦労の甲斐があるんですよ。原型段階だとカッチリはしてないので、そんなに遊べないんですけど、実際商品が上がってきて、遊んでみて、「おぉ、遊べる遊べる!」と感動があります。

――では、最後にS.I.C.極魂の今後の方向性や展望についてお聞かせください。

安藤 変な言い方かもしれないですけど、「このキャラクターはS.I.C.極魂版の方が好き」みたいな言われ方とかしていくと楽しくなっていくかもしれないですよね。

それぞれ違うからどちらも遊んでね、みたいな。S.I.C.極魂なら、机の上で遊べるみたいな。ギミック的にも、可動範囲に関しては頑張るようにはしています。
逆に換装とかはなしにしていて、いくら遊んでも壊れない、パーツがなくならないっていうのを心掛けています。
ただ、バイクシリーズ含めて完全変形などもあるので、今後の展開にもご期待ください。

――ありがとうございました。



安藤賢司 (あんどう けんじ)
1963年生まれ/神奈川県出身

S.I.C.シリーズでは竹谷氏とともにメイン原型製作をつとめる。フィギュアの原型製作だけでなく、アニメやゲーム等のキャラクターデザインも手がけ、多方面で活躍中。
性格:温厚
 


S.I.C.極魂
マシントルネイダー


価格(税込):2,625円
発売日:2011年7月発売
対象:15才~


商品詳細ページはコチラ
 


S.I.C. 極魂

[ S.I.C. 極魂 ]
著名造形作家による独特の解釈と、高度な造形で人気のS.I.C.シリーズのクオリティとディテールを120mmサイズに凝縮。造形を極めた原型師が技と魂を込め表現した力作をラインナップする。



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