S.I.C.15周年

〈第3回〉S.I.C. HERO SAGA 安藤賢司氏、五島純氏 ベストセレクション

 『S.I.C.』15周年記念企画「S.I.C. HERO SAGA DIGEST」第3回は、『S.I.C.』シリーズの原型を長年担当されている安藤賢司と五島純の両氏が登場!今回は、これまでに掲載・公開された「S.I.C. HERO SAGA」の作品やエピソードの中から、両氏に選んでいただいたベストセレクションをお贈りしたい。 「S.I.C. HERO SAGA」では、安藤氏は主にディオラマのレイアウトや登場キャラクターのデザインを担当し、ディオラマの実質的な製作や撮影監修は主に五島氏が担当。そんな『S.I.C.』と「S.I.C. HERO SAGA」の両方を知り尽くしたお2人が選ぶ、「思い出深い作品」とは……?

  • 原型師
  • 安藤賢司
  • 1963年、神奈川県生まれ。竹谷氏と共に、『S.I.C.』シリーズのメイン原型製作を担当。近年は『TIGER & BUNNY』のメカデザインや『ガッチャマンクラウズ』のスーツデザイン(中北晃二との共同)などのデザインでも活躍。
  • 原型師
  • 五島純
  • 1973年、静岡県生まれ。各種『S.I.C.』シリーズの原型製作の他、フリーの原型師として様々なメーカーで活躍。また「月刊ホビージャパン」にて連載中の『S.I.C.HERO SAGA』では、ディオラマ製作を担当している。

安藤賢司ベストセレクション1

「仮面ライダー響鬼」編

劇場版『仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』の続編的ストーリーである、「MASKED RIDER HIBIKI EDITION -SEVEN OGRES-」。その後「SPECIAL EDITION」「S.I.C.スーパーコレクションvol.2」「S.I.C. Imagination Works」にて、関東十一鬼や朱鬼、劇場版の5人の鬼などが続々と製作された。オリジナルキャラクターとして、「仮面ライダー装甲響鬼(戦国時代ver.) 」「ヒトツミ」などが登場。

安藤氏コメント

最初に挙げるとしたら、やはり『響鬼』編です。テレビ本編に出ないキャラクターまで全部作り、しかもそのほとんどが商品化されましたからね。状況としてもかなり恵まれていましたけど、それ以上に僕らもノリノリで。「全員勢揃いで横並びの写真を撮ろう」とか、バカなことばかりやってました(笑)。
本編未登場の女性タイプの鬼まで作りましたし、「思いっ切りやってやった!」という手応えもあって楽しかったです。

安藤賢司ベストセレクション2

「仮面ライダーアギト」編

新たなアギトの登場を描いた「MASKED RIDER AGITΩ EDITION -HEAVEN'S DOOR-」、『劇場版 仮面ライダーアギト PROJECT G4』の後日談である「MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-」、10年後の葦原涼を描いた「MASKED RIDER GILLS -仮面ライダーになってしまった男-」の3部からなる。オリジナルキャラクターとして、「ミラージュアギト」「ドッグロード」「アナザーアギト バーニングフォーム」などが登場した。

安藤氏コメント

『アギト』は元々すごく好きな作品で、特にアナザーアギトが大好きなのですが、そのご縁でアナザーアギト=木野薫役の菊池隆則さんと対談させて頂いて。あまりに感激し過ぎて、聞きたかったことは山ほどあったのにほとんど聞けなかったという(笑)。
ただあの対談のおかげで、僕自身少し変化した部分があって……それまではキャラクターへの思い入れが強過ぎて周囲を置き去りにすることも多々あったのですが(笑)、菊池さんが「キャラクターとはある程度距離を置くことも大事」という話をしてくださって、その言葉にハッとしたんですよ。「見てくれている人のことを考えると、第三者的な目が必要な部分もあるな」と気付かされて、憑きものが落ちたような感覚があったんです。

安藤賢司ベストセレクション3

「ライダー大戦」編

「ライダー大戦」をイメージしたディオラマは、縦90×横120×高さ60センチの超大型サイズ。イベント「TAMASHII NATION 2009 Autumn」用に製作されたもので、後にムック「S.I.C. HERO SAGA vol.3」に写真が収録されている。なおこの作品のために、「仮面ライダーNEW電王」「仮面ライダーアビス」や各種マシンなどが新造された。

安藤氏コメント

厳密には「HERO SAGA」ではないのですが、イベント用に作った「ライダー大戦」のディオラマも印象深いですね。これも「やってやったぜ!」的な感覚が強くて……作業期間の余裕がほとんどなく、最後は徹夜で死にそうになった覚えもありますが(笑)。
やっぱり新しいものも入れないとつまらないので、そういうものも追加しつつこれまでの商品と一緒に並べてみました。まあ全員並べるのは無理ですけど、その中にアビスや牙王がいるとやっぱり嬉しいじゃないですか?

五島純ベストセレクション1

「仮面ライダーディケイド」編

テレビ版『仮面ライダーストロンガー』とは微妙に異なる世界を舞台とした、「MASKED RIDER DECADE EDITION -ストロンガーの世界-」が描かれた。オリジナルキャラクターとして、「仮面ライダーディケイドカブト マスクドフォーム」「電波人間タックル パーフェクター装着形態」「ストロングゼクター(ストロンガーのファイナルフォームライド形態)」などが登場した。

五島氏コメント

まずは『ディケイド』編ですね。「ストロンガーの世界」という設定だったので、デルザー軍団……特に子供の頃から大好きだったジェネラルシャドウを作れたことが、とにかく嬉しかった。お話もとにかくぶっ飛んでいて、ストロンガーがファイナルフォームライドしてしまう展開も含めて、すごく楽しかったんですよ。まあ『HERO SAGA』は毎回楽しいんですが(笑)。
仮面ライダーも好きですが、怪人は最後に必ず死ぬという「より救われない」感じがとても好きなんです。それに怪人を作れるということは、自分がショッカーになったようなものですからね!

五島純ベストセレクション2

「仮面ライダーカブト」編

「MASKED RIDER KABUTO EDITION -since 1986-」は、「S.I.C. HERO SAGA vol.3」のために書き下ろされた一篇。天道総司の父・総一と加賀美陸が、開発中のカブトとガタックに搭載予定の「赤い靴システム」について語り合う内容となっている。オリジナルキャラクターはないが、未商品化だった「仮面ライダーキックホッパー」「仮面ライダーパンチホッパー」「仮面ライダーザビー」「ゼクトルーパー」が作り起こされた。

五島氏コメント

次が『カブト』編ですが、これは以前使ったジラマベースを改造して使っていまして……それが思っていた以上に面白い形に仕上がり、そこにゼクトのライダーがズラリと並ぶ図が純粋にカッコ良かった。元々『カブト』のライダーは大好きですし、絵としての満足感もあって自分の中ではすごく気に入っています。また当時はザビーや地獄兄弟(キックホッパー&パンチホッパー)もまだ商品化されていませんでしたから、そういう意味でも豪華ですよね。

五島純ベストセレクション3

「仮面ライダーオーズ/000」編

劇場版『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』の後日譚となる「KAMEN RIDER 000」は、現在「月刊ホビージャパン」にて好評連載中のエピソード。「仮面ライダーオーズ タマシー コンボ」「仮面ライダーオーズ ブラカワニ コンボ」「ショッカーライダー」などが登場する他、オリジナルキャラクターとして「ショッカーグリード」などの怪人が大挙登場している。

五島氏コメント

3つ目は現在連載中の『オーズ/OOO』編で、これはもう「毎月怪人が作れた」ということに尽きます。やはりページを開いた瞬間に「何!?」と思って欲しいので、「見たことがないモノを見せたい」というのは常に考えているのですが……各組織のグリードがドンドン出て、しかも2ページ丸々怪人しか載ってない号もあったりで、本当に感無量でした(笑)。それに、デルザーグリードをジェネラルシャドウっぽく作れたのも嬉しかったです(笑)。

写真撮影/スタジオアール

「S.I.C. HERO SAGA」とは?

石森プロ・早瀬マサトによるオリジナルストーリーと共に、竹谷隆之&安藤賢司を始めとする気鋭の原型師たちが「S.I.C.」シリーズを用いて製作したディオラマ作例を紹介する、グラフィカルな小説連載。「月刊ホビージャパン」誌にて絶賛連載中で、ムックは現在初期の『KIKAIDER』シリーズを扱った「S.I.C. OFFICIAL DIORAMA STORY KIKAIDER 00」と、『仮面ライダー』シリーズ全般をフォローする「Vol.1〜3」、そして「S.I.C. 仮面ライダー電王 ウイングフォーム」が付属する「仮面ライダー電王SPECIAL」が発売中。テレビ作品で語られなかった裏話的エピソードやオリジナルの解釈によるアナザーストーリーなどの『仮面ライダー』の世界を新たに描写。
それと同時に商品化していない仮面ライダーの立体化や新たなバリエーションの提示などで、フィギュアファンのみならず『仮面ライダー』シリーズのファンにも圧倒的な支持を得ている。

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